隣の女 / フランソワ・トリュフォー (22)

+概要+
1981年公開のフランス映画。
監督:フランソワ・トリュフォー
製作:フランソワ・トリュフォー
   シュザンヌ・シフマン
脚本:フランソワ・トリュフォー
   シュザンヌ・シフマン
   ジャン・オーレル
出演:ジェラール・ドパルデュー
   ファニー・アルダン
撮影:ウィリアム・ルプシャンスキー
編集:マルチーヌ・バラケ
音楽:ジョルジュ・ドルリュー

+あらすじ+
ある家の前に止まる警察車。近隣の女性は、その事件について語りだす。半年前のこと、ベルナール(ジェラール・ドパルデュー)とアルレット夫妻の隣に、マチルダ(ファニー・アルダン)とフィリップ夫妻が越してくる。実はベルナールとマチルダはかつて恋人同士であった。最初こそ友人として付き合う2人だったが、次第に心を抑えられなくなっていく。しかし家族や周囲に関係が明るみになり、離れることを決意。マチルダとフィリップ夫婦は引っ越すことに。ある日、空家となった隣家からの物音に気づいたベルナールは様子を見に行く。そこにはマチルダが居り、2人は愛し合う。抱き合いながら、マチルダはカバンに隠していた拳銃でベルナールと自らを撃ち心中するのだった。

+感想+
一緒に居ると不幸になってしまうが、どうしても求めてしまう愛。フランス映画の王道といった設定の本作。そこには冒頭からサスペンスの要素が示唆されており、どこか緊張感のある悲劇的な恋愛が描き出される。しかし、端々にはトリュフォー作品の特徴でもある子供の冗談のような軽いタッチも発揮されている。

本作の中で語られるセリフたちは、トリュフォーがかつての恋人、カトリーヌ・ドヌーヴとの間で話された実際の言葉であり、映画が公開された後ドヌーヴが「ぜんぶ私が言ったことじゃない」と激怒したとの噂も。こんなに詩的な会話が繰り広げられるとは、フランスのロマチシズムに感嘆。

「あなたは私と一緒のときは愛を呪い、離れると愛を求めた」
「あなたと一緒では苦しすぎる、でもあなたなしでは生きられない」

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