日曜日が待ち遠しい! / フランソワ・トリュフォー (23)

+概要+
1983年公開のフランス映画。
監督:フランソワ・トリュフォー
製作:アルマン・バルボール
脚本:フランソワ・トリュフォー
   シュザンヌ・シフマン
   ジャン・オーレル
出演:ファニー・アルダン
   ジャン=ルイ・トランティニャン
撮影:ネストール・アルメンドロス
編集:マルチーヌ・バラケ
音楽:ジョルジュ・ドルリュー

トリュフォーの遺作となった本作。前作に続いてファニー・アルダンが主演している。

+あらすじ+
朝方の静かな湖畔で起こった殺人事件。バルバラ(ファニー・アルダン)が秘書を務める不動産会社の社長ジュリアン(ジャン=ルイ・トランティニャン)は、同時間帯に付近に居たことから殺害容疑をかけられる。更にジュリアンの妻も殺害され、警察はジュリアンを連続殺人犯として指名手配する。密かに彼に想いを寄せていたバルバラは、彼の嫌疑を晴らすべく素人探偵として事件の真相を探り始め、警察とともに真犯人であった彼の友人弁護士を捉えることに成功する。

+感想+
トリュフォーの遺作である本作は、彼のフィルモグラフィーの中でも最も軽快な作品のひとつ。コメディを意識しても、何故か最後には一抹の切なさや陰鬱さが漂う作品が多い中で本作では軽妙さに成功していると言える。しかし、その描写には明らかに彼が敬愛するヒッチコック作品、特にサスペンスホラーの名作『サイコ』の影響が見て取れる。その他にも、同様に批評家時代より賞賛していたハワード・ホークスのパロディが散りばめられているなど、意味や思想を越えて映画創りを楽しむ彼の姿が感じられる。

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