家庭 / フランソワ・トリュフォー (12)

+概要+
1970年公開のフランス映画。
監督:フランソワ・トリュフォー
製作:マルセル・ベルベール
脚本:フランソワ・トリュフォー
   クロード・ド・ジヴレー
   ベルナール・ルヴォン
出演:ジャン=ピエール・レオー
   クロード・ジャド
撮影:ネストール・アルメンドロス
編集:アニエス・ギュモ
音楽:アントワーヌ・デュアメル

アントワーヌ・ドワネルシリーズの第3作目。アントワーヌとクリスティーヌの結婚後の生活を描く。

+あらすじ+
結婚し2人での生活を始めたアントワーヌとクリスティーヌ。アントワーヌは安定した職に就かず、花を染色して花屋に卸す仕事をしていた。そんな時クリスティーヌの妊娠が発覚し、ほどなく出産。アントワーヌはより安定した仕事を求めて転職。そこに取引先の日本人女性キョーコが現れる。すぐに惹かれ、逢瀬を重ねる2人。クリスティーヌはそれを知ってしまい、アントワーヌは家を出る。

+感想+
小さなアパートが立ち並ぶ一角で起こる、住人たちのドラマが面白い。絞殺魔というあだ名をつけられ、住人たちから訝しく思われていた男が実は芸人だったり、あまりにも支度の遅い妻の荷物をいつも階段に投げ落としている夫がいたり、一歩も外に出ず窓から話しかけてくる退役軍人がいたり。

一方で、アントワーヌとクリスティーヌの生活については、夜霧の恋人たちのような新鮮味や煌めきが薄くなってしまっている。それは2人の結婚生活と破綻という暗雲が立ち込めていたからか。あとは単純に日本人女性との生活・逢瀬があまり魅力的ではないこともあると思う。

花がストップモーションのように開いて、手紙が出てくるシーン。ジャック・タチのユロおじさんが出てくるシーン。赤ちゃんの看板のみで妊娠・出産を示すシーン。などなど勉強になるところは多々。

「君はかわいい娘だ、妹だ、母だ」「妻にもなりたかったわ」

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