逃げ去る恋 / フランソワ・トリュフォー (20)

+概要+
1979年公開のフランス映画。
監督:フランソワ・トリュフォー
製作:マルセル・ベルベール
脚本:フランソワ・トリュフォー
   マリー=フランス・ピジエ
   ジャン・オーレル
   シュザンヌ・シフマン
出演:ジャン=ピエール・レオー
   クロード・ジャド
   マリー=フランス・ピジエ
   ダニ
   ドロテ
撮影:ネストール・アルメンドロス
編集:マルチーヌ・バラケ
音楽:ジョルジュ・ドルリュー

アントワーヌ・ドワネルシリーズの4作目かつ最終作。これまでのドワネルシリーズ作品の他、レオーの出演した『恋のエチュード』や『アメリカの夜』からも映像が引用されている。

+あらすじ+
 新しい彼女、サビーヌの家から帰るアントワーヌ。彼が急いで向かった先は裁判所。その日クリスティーヌとアントワーヌの協議離婚が成立したのだった。その現場を弁護士になっていたコレットが目にする。彼女はかつてアントワーヌが追いかけ失恋した相手であった。姿を見かけ再び彼に興味を持ったコレットは、彼が出版した自伝的小説を読み始める。そこには都合よく改竄されたコレットとの思い出を含む恋愛遍歴が綴られている。
 その後出張のためリヨン駅へやってきたコレット。そこには偶然息子アルフォンスの林間学校を見送りに来たアントワーヌが居た。再会した2人は過去を語り合う。

+感想+
映画として素晴らしい類の作品ではないものの、アントワーヌシリーズを観てきた人たちにとって感慨深く感じられる作品。特にクリスティーヌとの離婚協議野中で、思い出が少しずつ過去に向かっていき幸せだった時代が映し出される時、どこか寂しい気分になった。

そして本作で突如現れた女性、サビーヌ。可愛らしい容姿はトリュフォー自身の元恋人カトリーヌ・ドヌーヴを思わせる。彼女との恋愛期は珍しく幸せな日々が続いていたというトリュフォー。その願望がここに現れた結末だったのだろうか?
しかし、彼は幸せな結末とは裏腹に今後も多くの女性に恋をし続けていくのだろう。

「人生の冒険は2人が結ばれたところで終わってしまうの?」

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